2010.10.12リフォーム妙技、難しさ、楽しさ(その2)
今日は先週少しご紹介した築30年マンションのリフォーム紹介の続きです。
今回のリフォームでは水回りの位置を大きく変更しています。洗面室と浴室をテラスバルコニーに面して配置して、洗面浴室間の壁はもちろん、寝室との間を仕切る壁もガラス仕様にして、寝室への採光は洗面室を通して行います。それでも十分な光が寝室には取り込めるし、なんと言っても庭に面した洗面室や浴室の気持ちよさは格別です。自分で設計している時にもこんなお風呂で休日の昼間にゆっくり庭を眺めながら入れたらイイだろうな~なんて想像しながらデザインしました。
浴室はマンションなので、下階への防水性能を考慮するとユニットバスにせざるを得ません。でも、今はユニットバスには見えないくらいガラスで囲まれた開放性の高い製品(INAX / SUITEROOMシリーズ )があり、共同住宅設置であっても、性能的にも意匠的にも満足出来る商品です。床も壁も大理石貼りのゴージャスな仕上がりになっています。洗面室もユニットバスの壁と同じ白い大理石(ビアンコ)に床には黒御影石を貼り、浴室との連続性を保つことによって、浴室がユニットバスだとは意識させません。
またトイレは狭いながらも大鏡で狭さを感じさせず、正面の壁面はアクセントウォールとしてキッチンとはまた別のガラスモザイクタイルで、微妙な色加減がお洒落な居心地の良いトイレとなっています。家具についても全て作り付けで統一された面材、デザイン、ピッタリ合った寸法で製作されています。特に玄関の収納は床面に採用したとてもキレイな大理石を活かすために、足下を浮かせ照明を組み込み、少しでも広く玄関を演出出来る工夫を凝らしています。
こんな感じで設計され竣工したリフォーム案件ですが、とても築30年たったマンションとは思えません。新築マンションはもちろん便利だし、キレイですけれど、古~いマンションを安く購入して、自分のライフスタイルにピッタリ合った部屋にリフォームした上で、住むのも一つの方法です。むしろその方がコストパフォーマンスは良いと思います。ただ、共同住宅はいろいろな制約があるので全てのケースで当てはまるわけではないので、もし検討されている方がいらしたら、気軽に私まで相談くださいな!きっと素敵な部屋を提案させていただきますよ!