2010.10.22女性のお化粧とリフォーム

古い木造のアパートをリフォームした話です。リフォームは建築の躯体がとても古くなっても、その表面仕上げを新しくしてあげることで、まったくもって、あたかも新築かのようにお色直しすることが出来ます。しかも新しく見せるだけでなく、うまくデザインすると、元よりもっと良く見えます。なぜ、今回リフォームの話をしようかと思ったかというと、今日のネットニュースで「動画アワード2010」という記事を読んだからなんです。

このアワードでのグランプリは「コマ撮り実験アニメ・・」で、これはホントスゴイ!アイディア、技術、構成、手間、どれをとっても傑作だと思います。ホント感動しました。おなじく何かを創造する人間として、僕も建築でこの作品のように人を感動させたいと思ったくらい、素晴らしい作品です。ぜひ見てみてください。

ただ、今日の話につながる動画はそのグランプリ作品ではありません「伝説の生化粧配信」と言う動画を見たからなのです。この動画はある女の子が出勤前(たぶん夜のお店)のお化粧模様を、解説付きで紹介してくれているのです。その変わりようが凄いのです。。一見「ん?」と思う女の子が、みるみる美しくなっていくのです。まあ、好みは人によってあるでしょうけれど、最終的には男のかゆいところを知り尽くした可愛らしい女の子に、よく言えば「ふ化?」悪く言えば「化けます」(笑)

そんな動画を見て、リフォームにも近いところがあるなと思ったのです。改めてちょっと前の仕事なのですが、その化け具合を紹介してみます。

最初に紹介したとおり、木造で築30年以上のふるいアパートです。いわゆるむか~しの典型的な6帖+Kの「アパート」です。僕のクライアントが趣味でしている不動産事業の中の1棟です。事業的に考えればなるべくお金を掛けず、元と同じような壁紙や床を綺麗に張り替えれば済むのですが、さすがに僕のクライアントはそれだけでは納得しません。どうせやるなら、お洒落にして欲しいと言うことで、僕に声を掛けてくれたのです。

もちろん、費用を掛ければ普通に良い部屋は出来ます。女の子だって、良いお化粧品使って、流行りのブランド品持てばそれなりには見えます。でも、さっき紹介した動画の女の子も言っていました「べつにそんな高級な化粧品は使っていないヨ。ただ、色と使い方に気をつけているだけ。。」建築もその通りなのです。だから、安い材料を使っても、上手く使えばこの上なく上品に見えるし、適所に使えばとっても使い易い空間が仕上がります。そう言う意味で、お化粧とリフォームは全く同じです。しかし、躯体の品質は大切ですけどね!これはすっぴんが大切なのと一緒か・・(笑)


お化粧前です。。もとい、リフォーム前です(笑)コメントする必要もなく、全てがNGです。。


これが新しくなったキッチンです。流し台はもちろん一番安い既製品です。


お化粧後の(笑)リビングです。床は安いビニル床シート、壁も天井も普通のビニールクロスです。全体の色を白系で統一して、でも1面の壁だけはホテルで使われるような柄の壁紙を貼ってアクセントウォールにしました。


玄関から見たところです。もともと流し台の前に置くようにされていた洗濯機と下駄箱を玄関両サイドへ扉付で格納しました。見せるところ、見せないところを明確に分けます。

女性のお化粧とリフォーム
下駄箱はただのベニヤ板の切り出しを棚にしました。コストは抑えても、収納量と機能はバッチリです。しかも扉はあえて寸足らずにして、狭い玄関がすこしでも広く見えるように演出する為と、靴が出してあっても開け閉めしやすいようにしました。

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